チラシの裏でバーゲンセール

とある役者見習いの頭の中

時々考えてしまうこと

卒業公演の稽古も、いよいよ佳境になってまいりました。

私も皆も、文字通り己の身を削っております。

その姿は、さながら特攻兵のよう。

大丈夫か。

千秋楽終えたら皆ばったばった倒れていくんじゃないのか…………

既に私含め何人か倒れて復活してるんで、心配しつつも褌をしめてかかる日々です。

 

実際に毎日しめてんのは帯とか袴とかだけどな。

なんちゃって。

 

さて、こんなふうに、役者ってのは体力勝負なんだなぁと日々痛感してます。

心だけが動いても、体が動かなければ何にも伝わらない。

双方が動いて、初めて己の身は芸術品となるんだと。

 

そして、役者になるには、私の体はあまりにもジャンク品だと。

幼少の頃からの虚弱体質、

ヘルニアの一歩手前と診断されたことがあるほどの腰痛、

併行して痛くなる膝、

雨の日に下りやすくなる腹、

重い時にはとことん重くなる生理、

ふいにやってくる目眩と頭痛と内臓痛(肺とか腸の辺りとか)、

眠りたいのに眠れない日、

等々、なんかもう色々とやばいもんを抱えすぎてます。

これが蠱毒だったらめっちゃくちゃすごいものが出来上がる気がする。

蠱毒ってのは、壺の中とかに虫とか蛇とかを入れて競い合わせ、たった一匹残った勝者が、強力な呪術に用いられるほどのやばいもんになるっていう、常人が手を出しちゃいけないやつですが。

ちょっと一回自分の身体をかっ捌いて、どんなもんがあるのか見てみたいもんです。

身体の不調のバトルロワイヤル状態ですもん、今。

きっと、一滴飲んだら死ぬような毒薬が内臓の中とかにありそう。

 

こんな状態では、役者どころか、人間として生きていくのも厳しいんじゃないかって、たまに思ってしまいます。

勿論、私よりも大変な状況で私より頑張ってる人がたくさんいることは重々承知です。

甘ったれんなってよく言われるし、

かかりつけの病院で「異常なし、つまり気のせい」て診断をされることもありましたし、その日の晩は一人でこっそり大泣きしました。

(余談ですが、冷たい態度で診察するお医者さん最近増えてません?単に私の近所の病院数件が酷いだけなのかな)

 

でも、

でもね。

 

苦しみは、しょせん、苦しんでる本人にしか分からないのです。

それを、「根性出せ」とか「甘ったれんな」とか、外野がごちゃごちゃ言うんじゃないよって思うんですよ私は。

日本だけかもしれないけれど、世の中ってそういうところあるから嫌いです。

Twitterで、たまに誰かのこういう不満がバズりますが。

皆、心のどこかでこういう不満を持ってるってことでしょう?

だからRTとかするんでしょう?

中には「物申す」て感じで批判RTする人もいるけれど。

皆同じ気持ちのはずなのに、一向に世間は優しくならない。

なんだかなぁ…………て時々もやもやするんです。

 

「病は気から」って言葉あるけど、逆パターンもあるんやで。

むしろ、身体の不調がどんどん精神を蝕むんやで。

そして、各個人によって効果のある労い方は全然違うから、他人がなんとか出来るものじゃないんやで。

でも、「俺が一喝入れてやろう」とか、そんなことは絶対あかん。

叩いて直るのは電化製品とかの無機物だけやで。

 

苦しむ本人が一番望んでるのは、自分の苦しみが無くなること。

だから、拠り所がなくなった人が変な新興宗教にのめり込んだりしちゃうのかなぁと、たまに考えます。

本当に、お医者さんにはどうか患者を機械的に冷たくあしらわず、親身になって話を聞いてほしいものです。

覚えてなさいよ某内科様。(←すんごい根に持ってる)

 

苦しむ人に対して何も出来ないけれど、

でも、私も苦しんでる人間だからこそ、それでも手を差しのべることくらいはしたいのです。

 

そのために芸術はあるのかなって、考えてます。

芸術って、己の中にある何かを吐き出すものだから。

それは理想だったり、不満だったり、とある感情だったりする。

虚構の中の登場人物に、共感したりしなかったりして、私達は心を動かされる。

まぁこれは私だけの考えではなくて、今お世話になっている演出家さんのとある一言から解釈を展開させたようなものなのですが……

 

芸術がすごいのは、それだけじゃない。

一部が心にこびりついて、生き方に影響を与えたりすることもある。

そんな大層なことはないっていう人にだって、

「あの小説家が今度新作を出す」

「あの役者が出る舞台が、来年にある」

てウキウキワクワクした経験はきっとあるはず。

芸術に携わる人間がいることが、誰かの活力源になる。

それってとってもすごいことだと思うんです。

 

色々述べたけど、

私は誰かの活力源になれるほどの大層な人間だとはこれっぽっちも思ってないです。

どうせ生きるしかないのなら、毎日楽しい方がいいのだから、やりたいことをやりまくってるだけです。

その「やりたいこと」が、演劇だったり小説や絵をかいたりすることである「創作」に、たまたまなっているだけです。

 

でもね。

私がやりたくてやってることが、いずれは誰かの心を動かせるほどの凄いものになり、誰かの活力源になれたのだとしたら。

これほど嬉しくてwin-winなことはあんまりないんじゃないですか?

そんな野望を心のどこかに隠してはいます。

 

今も蠱毒状態になってる身体の不調が私を蝕みつつありますが、

芸術とはつまり身を削ること。

死なない程度に、自分のペースで頑張っていきたいと思います。

 

最後に、ささやかな願いを。

どうか、芸術に関わる人々を、世間が白い目で見ることがなくなりますように。

 

 

 

おめでたい日バンザイ

お久しぶりです!!!!!

 

いつの間にか21歳になり、

扁桃腺が腫れ高熱を出し、

↑こいつが中々に厄介もんで治療に苦戦し、

スマホカバーのスマホを入れるところが見事に大破したと思ったら、

いつの間にか年が明けてました

 

ハッピーニューイヤー!!!!!!!!!!

こっちは全然ハッピーじゃねぇけど!!!!!!!!!!

なんか世間的にはめでてぇ日らしいので一応ハッピーとしとくか!!!!!!!!!!

 

ということで、今年もよろしくお願いします

 

よろしくお願いしますといえば、

2月初旬の卒業公演もよろしくお願いします

よければ

きてね

詳細はまた今度書きます

 

さて、色んな方に心配と迷惑と迷惑と迷惑と迷惑をかけてしまっている、私の容態についてですが

 

晦日イブと大晦日と今日は、平熱で過ごせていますし、鼻水もそんなに出てないです

が、声とメンタルがちょっとやばいです

 

家族いわく、いつまでたっても鼻声らしいです

確かに、声出す時、喉が若干じゃりじゃりするんですよね

何かが引っかかってる感覚がしてて……

何が引っかかってるんだって言われたら、まぁ痰なんですけど…………

そういや高熱出て2日目辺りに、一部が赤い痰が出まくったんだけどあれは一体ナンダッタンダロウナァ…………

 

んで、メンタルに関して。

治りかけの時、何故か鬱の一歩手前まできてしまいました

何なんだろう、週休1日の生活から急に数日も休むことになったから心身共に困惑したのかな……

扁桃腺……お前のせいだぞ…………

ぶっちゃけ、何をするにも苦痛を感じてて、

トイレに行くのすら億劫で、

「このまま膀胱が破裂したら天に召されるかな」

ということさえ考えてしまう始末で。

布団に入っても寝すぎて眠れないので、ひたすらスマホ見てましたね

Twitterを見るのもつまんなくなってきて、適当にソシャゲやってて

でもそのソシャゲすら苦痛で

 

皆は稽古で頑張ってるのに、私は一体何をしているんだろうなって

 

治らない身体に、

ボロボロのメンタルに、

不甲斐ない自分に絶望して、

無音で泣きわめいた時もありまして

 

でも、うさぎの動画を見まくったおかげで、今なんとか立ち直れたと思います

うさぎは偉大だ

 

今朝はお雑煮食べたあとキングダムハーツのソシャゲのメインストーリーを進め、

ニコ生のラブライブ一挙放送を3話まで見てました

 

なので、大丈夫です

2019年初めの稽古には、元気もりもりで参加できるよう頑張ります

 

ただ、創作面において大ダメージをくらいまして、

ネタは浮かぶけどスマホのメモ帳を開くのが億劫すぎるという、謎の無気力症候群を発症してるので、「1日1回1創作」というノルマはまだおやすみ状態です

ほんとにね……何も書けなくてね……つらい

 

それでは最後に、

今年の抱負を置いておサラバします

 

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いや説得力皆無ゥ!!!!!

 

 

点滴堂というお店に行ってきました

どうも、はまりさです。

色んなことに関して書き溜めていることがあるんですけれど、自然とお蔵入りになっちゃいました…………。

楽しみに待ってくれた方がもしいたら、その方にすごく申し訳ないのでなんとか完成させます…………。

 

さて、今回は、素敵なお店を見つけたので、その紹介をさせて頂こうと思います。

 

タイトルにも書きましたが、

「点滴堂」

という名の、古本屋とカフェと雑貨屋を兼ねたお店です。

三鷹駅北口から徒歩5分ほどです。

お店に入るには段差がきっつい階段を上る必要があるんですけれど、その階段の端に色んな本が置いてあるので、楽しみながら入ることができます。

お店の中は、若い女性をターゲットにしたような、とてもガーリーでファンタジックな空間です。

人が5、6人ほどしか入れなさそうな広さですが、それでも本棚に、天井に、そしてカフェスペースや雑貨スペースにロマンが溢れてる。

長野まゆみさんという小説家が好きなんですけれど、その方の本がたくさんあって興奮しました。

大正・昭和時代の文豪や萩尾望都さん、ロリータ系が好きな方は幸せになれる空間かもしれない。

友人と来店したんですけれど、友人はカフェオレのアイス、私はカフェオレのホットを注文してカフェスペースを利用しました。

どちらも450円。

ちなみに珈琲と紅茶が400円だそうです。

 

本のラインナップが好みにド直球すぎて大興奮した私は、

寺山修司さんの「毛皮のマリー」をはじめ、色んな本を手に取ってカフェオレ片手にぱらぱらめくって読んでました。

このお店では、古本を購入する前でも、それらを読みながら美味しい飲み物を飲めるのです。神かよ。

タイトルに「少女」と入っている本を集めた棚があって、気に入ったものを片っ端から読んでは、お値段を見て絶望し棚に戻す作業をひたすらしてました。

(1000円台の本が多かったんだけれど、来店した時はちょっと素寒貧だったし、他に欲しいものがあったんです)

もちろん友人を完全に放ったらかしにしてたわけではなく、友人が手に取った誕生石についての本で盛り上がったりもしたんですけれど。

 

あ、そうそう。

点滴堂さんはカフェスペースを利用すると、飲み物と一緒に楽しめるお菓子をサービスしてくださることで有名らしく。

この時はボンボンのようなカラフルなお菓子をいただきました。

写真を撮ることを忘れてしまったので完全に記憶で書きますが、

指でコロコロ転がせるくらいの小ささで。

口に入れると、ほろっと溶けていくお菓子でした。

美味しかったです。

 

しばらくして友人が先に帰り、私は一人でカフェオレをちびちび飲みながら、どの本を買おうか悩んでました。

出来れば全部欲しい。

でも欲しい雑貨があって来たわけだし……。

雑貨を諦めるか、本を一冊に絞るか。

そんな思いで店内をぐるぐる回ってました。

寺山修司さんの「毛皮のマリー」か「はだしの恋唄」かで悩んでましたが、

結局購入したのはこれらでした。

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↑写真……見えるといいなぁ……

「はだしの恋唄」と、おしゃれな図書カードです。

次の雑貨スペースでの催し物についてのDMと、お店の素敵な名刺もいただきました。

そして、こんな栞も挟んでくださって。

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今、大事に使ってます。

分厚い素材だから多分大丈夫だとは思うけれどラミネートかけたいなぁ、と思うほど素敵。

ちなみに開いているページは、お気に入りのシーンです。

 

店主さんがまさに年齢不詳という感じで、少し不思議な雰囲気をまとった素敵な方でした。

さっきから「素敵」としか書いてないな私。

でも本当に「素敵」に溢れた空間だったから何度でも書きますね。

 

実は雑貨スペースをちらっと見たりするために、この時の前に1回、そしてこの時の後に1回と訪れてます。

つまり3回訪れているのですが、毎回は買い物はできないのが残念ですね…………

一緒に来店した友人は、それからあの店に通いつめてるらしいので、とても羨ましいです。

今月中には行けたらいいなって思うんですけどね…………

 

 

 

点滴堂さんのホームページです。

三鷹 古本カフェ&ギャラリー 点滴堂 - 三鷹駅 北口 ブックカフェ

結婚について

しがない役者見習いA、はまりさです。

 

結婚式に行ってきました。

高校時代の友人が綺麗な花嫁さんになったので、そのお祝いで。

 

関東の某ホテルの小さめの式場でした。

久々に集った高校時代の仲良しメンツで、式が始まるまでしばらく談笑してました。

 

「身体の疲れが本当に取れない」

「精神上やばくなってる」

ホワイト企業に就職したい」

 

いやいやいやいやおめでたい日に話す話題じゃねぇだろお前ら!?!?!?

まぁでもね、気心知れた面々で話すとどうしても愚痴こぼしたくなるよね、わかるわかる。

今度このメンバーで酒飲もうね、て話をしてしめました。

7月は飲み会で埋まるぜ……。

 

そして、いよいよチャペルへ移動。

20人くらいの人数で、厳かに、でもとても幸せな空間でした。

ドイツから来たという神父さんが、カタコトの日本語で愉快に参列者のお婆さんに話しかけていました。

新郎新婦の入場。

1歳になったお嬢さんを抱えて、少し緊張したように微笑む旦那さん。

プリンセスラインでスカートの部分が重ねたフリルでふわんとしていて、とても綺麗で純白なウェディングドレスを着てはにかむ友人。

第二子がすくすく育っているのか、お腹が少し大きくなっていました。

一歩一歩、大切に踏みしめるように歩むお二人。

お父さんの腕の中で、拍手で迎える参列者を、きょとんとしてまんまるの瞳で見つめるお嬢さん。

本当に何もかもが綺麗で、美しくて、尊くて。

目に飛び込む白に、ひたすら感動していました。

指輪交換の時から涙が滲み、誓いのキスをして参列者全員で賛美歌を歌う頃には、私はずっとハンカチ握りしめていて……。

精一杯微笑みを浮かべて祝福したかったのに、顔の下半分は笑っていて上半分は涙でぼろっぼろという、なんかもうすごい顔面でいました(笑)

 

それが終わると、部屋の外に置かれた椅子で、またしばらく談笑していました。

何を話したのかは覚えてない。

しばらくして、披露宴の会場へ入りました。

並べられたフォークとナイフ。

なんかすごい飾り付けっぽく置かれたナプキン。

シャンパンのグラス。

「あ!これ昨日までやった劇でやったやつ!!」

という進研ゼミ現象が起きそうだったんですが、なんせ劇で身につけたのはアメリカ式のテーブルマナーだったので、なんにも役に立ちませんでした。

仕方なく、持てる知識を総動員フル活用。

しばらくしてまた新郎新婦とお嬢さんがご入場して、少しだけ賑やかな披露宴が始まりました。

お料理美味しかったです。

新郎新婦のお二人と(3人でではないけど)写真を撮りました。

まだ写真見てないんだけど、きっと我々はめちゃくちゃ幸せそうな笑顔を浮かべてることでしょう。

純白のドレスを着てまだはにかんでいる友人の手をにぎにぎして「幸せになるんだよぉ~~~~~~~~~」て言って席に戻りました。

こんなことをしてるからBBAだと言われんだよ。

 

ブーケトスはありませんでしたが、テーブルごとにお花が置かれました。

代表して1名が持って帰っていいと言われたので、母が喜ぶかもしれんと思って持ち帰りました。

このあとライブ参戦したので某駅のロッカーに数時間入れっぱなしにしちゃいましたが(ライブについては次の記事で)。

 

とても幸せな空間でした。

今でもあそこで過ごした時を思い返すと笑みがこぼれます。

 

「結婚したいなぁ~~~~~~」と、仲良しメンツの中の一人がぼそっと言ってたんですけど、

私はまだそこまで結婚願望がないんですよね~~~~~~

気が合って面倒見てくれて死ぬまで一緒にいてくれる人となら一生を過ごしてもいいかなって思うんですけどね…………。

赤の他人である異性と一つ屋根の下で過ごすということを想像したらちょっと耐えられないので、もしかしたら同性の方を選ぶかもしれない。

わからないんですけどね本当に。

いいな、と思った人なら異性でも同性でも構わないです。

ただそのためには異性に感じる微妙な潔癖を和らげないといけないんですが。

ボディータッチとかはまだその場の雰囲気に飲まれないと出来ないです。

よっぽど気心知れた方か、私自身が「こいつは触っても大丈夫」と判断できた場合は遠慮なく出来るんですけどね。

 

子供もそんなに欲しくないんで、どこまで親孝行できるか心配です。

 

千秋楽が終わりました

しがない役者見習いAのはまりさです。

 

2018年6月23日、

「ロングクリスマスディナー」の千秋楽でした。

 

本当は昨日の帰りの電車の中で書こうかと思ってたんですけど、久しぶりにお酒を摂取して指先がドクドクいってたので無理でした。

今から記憶をなんとか引き出して書きます。

(これ書いてる今、友人の結婚式の式場に行く電車に揺られてるんですが、その件については次の記事で)

 

千秋楽終わったので、ネタバレありで書きます。

(既成脚本でネタバレ気にするのもどうかと思うけど便宜上)

というか、内容を知っている方しかわからないかもしれません。

置いてけぼりしてしまうかもしれません。

ごめんなさい。

 

前回の記事で、劇中でだんだん歳をとると書きました。

1回目の上演は、私は、最初に出てくる夫婦の、夫の方のお母さんを演じました。

最初からお婆さんです。

猫背でいても怒られないよやったね!!

20歳にして猫背・腰痛もち・側湾症・関節痛という生活習慣からの業を背負いまくってる身からすると、ぶっちゃけ体つきに関して悩むことは無かったです。

強いていえば、「膝をちょっと曲げようか」てことくらいで。

ただ、喋り方や表情に関してかなり悩みました。

お婆さんだからといって、皆ゆっくり喋るわけではないし、お顔がだるーんとしてるわけでもないし。

初めのうちはかなり試行錯誤してました。

ちょっとそっけない感じのお婆さんなのか(樹木希林さんイメージで家の中で読んでた時もありました)、

よっっっぼよぼのお婆さんなのか、

それとも、接客業をしているとたまに見かけるタイプの、パワフルなお婆さんなのか。

というのも、このお婆さんは、基本的に自分と自分の母に関することしか喋らずに死んでいくからです。

しかも、「二頭も馬を持ってる人は嫌味な人ばかりだと思ってた」と、二頭目の馬を飼うことになった息子にこぼすわけです。

どういう気持ちで言葉を発してるのか、本当に掴めませんでした。

最初はただただこのお婆さんの特徴を想像してなぞるだけで必死でした。

しかしある時、演出の方から、

「楽しいクリスマスディナーなんだということを想像してやってごらん」

ということを言われ、そこから変わりました。

今は難しいことを考えず、ただ目の前で起こっていることに関して「素晴らしい」「楽しい」と感じればいいんだと。

 

嫁に食事の用意ができたと呼ばれるまでは、息子と何かしらの楽しい会話をしている(おおかた、息子の出世をたたえる話をしていたのでしょう)。

「二頭の馬」のセリフは、「まさか我が息子がそうなるとはねぇ」という、嬉しくも少し苦い複雑な気持ちで。

息子の嫁との仲はとてもいい方で、たわいもない話で笑い合う関係。

だから、「この辺りにインディアンがいた頃のことを覚えてますよ」と語り出す。

テーブルの上に並べられた美味しそうな料理。

息子に注がれた美味しそうな赤ワイン。

可愛い甥っ子が、すっかり大きくなって立派になった姿で家に来た。

楽しく食事をしている中、ふと死期を悟る。

皆を心配させまい、楽しい話をしようとつとめた結果、自分の家族のことについて語りながら死んでいく。

 

稽古を重ねるにつれ、だんだん役に歩み寄れたような感覚がしました。

ゲネ1週間前くらいにはもう、お婆さんの特徴については全然考えませんでした。

 

そして2回目の上演。

今度は、チャールズの嫁としてべヤード家に訪れたお嬢さんのレオノーラでした。

この役に対しては漠然とした悩みが多すぎて、本当にメンバーの皆に助けてもらいました。

同じチーム内のレオノーラ役の人と、このシーンではどう感じて何をしたいのかということを話し合ったり。

何度も何度も擦り合わせをしました。

次第に、だんだんわかってきたのです。

 

レオノーラも、いいとこのお嬢さんで、宗教には疎いがそれなりに教養がある。

でも、とても純粋で、心はいつまでも少女でいるような無邪気な一面も持ち合わせている。

第一子を死産でなくし、優しい姑もなくした頃に、今度は双子を産む。

「お義母様に見せたかった」

そんな思いと、双子の片割れに生まれ変わりのようなものを感じたのだろう。

女の子の方に、「ルーシア」という、姑の名をつける。

その後、第三子の次男も産まれる。

遠縁の親戚のアーメンガルドさんというお婆さんを家に迎える。

家中が賑やかになる。

やがて双子は大きくなり、片割れの男の子は戦争に徴兵され、死んでしまう。

それからしばらくして、すっかりひねくれてしまった可愛い次男が、夫の謂れもない決めつけに激昂し、言い争いをして家を出てしまう。

双子の片割れの娘も、結婚して家を出る。

それから色々あって、同居しているのは夫とアーメンガルドさんだけになる。

家中は、すっかり静かになる。

やがて夫が死に、数年はアーメンガルドさんと二人で暮らしていった。

そんな時、娘から恐らくこんな内容の手紙(電報?)が届く。

「寂しく暮らしていることかと思われます。よかったら、こちらで暮らしませんか。とても賑やかで楽しいと思います」

と。

これ以上の無い喜びだが、しかしそれは、仲睦まじく暮らしてきたアーメンガルドさんを置いていくことになる。

罪悪感で一瞬は押し潰されそうになるが、彼女の暖かい手と言葉のぬくもりに心がほぐれ、ほんの少しの寂しさを残して娘の家へ行くのだった。

 

ちょっとはしょった部分もあるけれど、とても波乱万丈な人生です。

とても難しい役でした。

メンバーと擦り合わせたことを信じ、ゲネが近づくにつれ、

感じていることに素直になってやってみよう、

そのことを重視していました。

 

だから、千秋楽の上演2回目で、1シーンだけ動きが変わりました。

夫をなくしたシーンです。

 

自然と足が死の戸口に向かいました。

でも、死ぬ為ではありません。

 

夫の亡骸の手を握るように。

人生の節目で何度も目にしてきた戸口に、寄り添いたかったのです。

出来るならば、ここを誰かがくぐるのはもう見たくない。

そんな想いもこめて、そっと戸口に触れ、目を閉じました。

 

あのあとアーメンガルドさんの手を握るのですが、色んな感情がこみ上げてくるというよりは、低いところから絵の具を溶かした水をそっと垂らし、どんどん床を染めていくような。

そんな昂り方でした。

 

 

まだまだね、色々と語りたいことがあるんですけど。

多すぎるし、うまく言語化できないので、この辺でしめます。

また何か思い出したら、追記するか新たな記事を作るかもです。

 

本当に、

ほんっっっっとうにありがとうございました。

お疲れ様でした。

 

打ち上げ楽しかったです。

途中で抜けちゃったんですけどね。

度数4%のぶどうハイを15分でがぶ飲みし、さらにスコッチをオレンジジュースと炭酸で割ったやつを飲んでいたら、案の定酔いました。

精神に影響はなかったんですけど、心臓と指先がドクドクしてました。

酒には強いはずなんですけど……久々の飲酒だったからだろうな…………

 

初日が終わりました

どうもおはこんばんちわ、

しがない役者見習いAこと、はまりさです。

 

本日、舞台初日が終わりました。

演目はソーントンワイルダーさん作、

「ロングクリスマスディナー」。

明日千秋楽を控えてるので詳しいことは書きませんが、とにかく時の流れが早い劇です。

90年分の時間を40分強でやらなきゃいかんのです。

そして、同じメンバーで役を変えて、もう1回90年分を40分強です。

役を変えてるので、それぞれ違う人の人生を歩むわけです。

私の場合、最初からババアだったり、若い成人女性からババアになっていったりします。

 

「出来るのかこれ?????」てなりました正直。

台本をいただいた当時に。

そしてメンバー入れ替え方式を聞いた時に再度。

すんませんネガティブな事書いて。

でもこれが当初の本音でした。

 

それでもやるしかない。

やるしかないから、稽古を重ねました。

時には色んな方からキツいお言葉もいただきながら、メンバーの皆で、あれはどうだろうこれはどうだろうって試行錯誤して。

そして、皆がだんだん役として開花していくこと、それに比べて役を全然掴めない自分に憤りを感じてもいました。

今までだったら、「あ、もうこの役とは相性が合わない」って、すぱっと諦めてた。

でも、その諦めた役達は、当たり前だけど、本当に申し訳ないのだけど、自分の印象にさえ残らないんですよね。

だから諦めたくなかった。

もう必死で食らいついてました。

元々プライドをもたない性分だったのが幸いして、素直に皆に「どうしたらいいんだろうなぁ……」てことを聞いてました。

そしたら皆が、

「こうしたらいいんじゃない?」とか、

「こう思ったらやりやすくない?」ってことを、アイデアとしてぽんぽん出してくれました。

本当にありがたいことです。

いいメンバーに恵まれたなって思ったこといっぱいありますし、今でも思ってます。

おかげで、自分の中からもどんどんアイデアが湧きました。

立ち稽古をしていると役に入りやすくなる性分だからか、その辺りからどんどん役を掴んでいきました。

その時からは私からも、

「こういう動きやりたいんだけどやっていい!?」て提案したり、

ノー告知で実際にやって、反応を伺ったり。

でもほとんどは、立ち稽古をしてたら自然にそう動いて、その動きが採用されたってのが多いですね。

 

「動きから作るのではなく、気持ちから動こう」

「今感じてることを、腹の奥底で感じたらどうなるか。それをやってみよう」

 

稽古中、何度も何度もいただいた言葉です。

Twitterの固定ツイにして好きな時に見返そうと思った言葉なんですけど、

既にいいお言葉を頂いて固定ツイにしてるので…………(ツリーにすればいいって話ですけどね)

確かにそうだなぁと思います。

だって、極端なことを言うと、

楽しいことを本当に楽しそうにやらなければ、見てる側は「何だお前」てなりますもんね。

 

「人の心を動かすにはまず自分の心が動かなければいけない」

 

これは今日いただいたお言葉なんですけど、今めっちゃこれを噛み締めながら電車に揺られてます。

 

そんなこんなで、かなり作りこみました。

時には通し練習が終わると魂が抜けて使い物にならなくなってました。

本番一週間前くらいから、朝に栄養ドリンク+鉄分サプリ、やばそうと思った時にはユンケルの粒状のものを摂取して、夜にまた栄養ドリンクを飲むという生活をしてます。

いやもうそんくらいしなきゃダメなんだって。

20歳になったら身体が一気にババアと化したんだって。

そして、アップはラジオ体操第一を汗かくほど全力でやり、それからYouTubeで見つけたダイエット向けのダンスをステップだけ5分。

 

心身共に全力を出せるコンディションになるようにしました。

 

でもとちる時はとちるよね~~~~~~~~~~~~

 

本番は、口元がやけに緊張しすぎて、いつも以上に滑舌がクソオブクソでした。

ベストオブクソザイヤーの滑舌でした。

何でそこだけ!!!!!緊張すんねん!!!!!!!!!!

いやぁ~~~悔しい。

家帰ったあとの母からのダメ出しが怖いです本当。

 

でもね。

気持ちはめっっっちゃ動いてました。

ていうか、「今日はそこが動く~~~?」てシーンで高揚して、泣きながらセリフ言ってたとこありました。

いつもは違うシーンで泣くのに。

やっぱ本番何があるかわからんもんですね。

 

そして、「よかったね」と言われたこと。

観てくださった方にも、演者の皆にも。

それだけが、ただただ嬉しいです。

 

もう本当に反省点多いし、

稽古場から家が遠すぎてまだ電車に揺られてるんですけど、帰ったあとちゃんとケアできるのか不安すぎるんですけど、ネガティブになってもしょうがないので。

明日は明日の私がなんとかしてくれると思います。

頼んだで。

かましたれ。

 

そんなわけで明日、無事に千秋楽迎えようと思います。

 

 

はじめまして

しがない役者見習いAです。

舞台の宣伝も兼ねてこのブログを開設したので、のちのち本名を明かしますが、

今のハンドルネーム的なものはTwitterと同じく、「はまりさ」にします。

(はてなブログってハンドルネームあったっけ……無ければ毎度名乗らなきゃいけないですねこれ…………)

 

初投稿ということで、自分やブログのことについて軽く説明をさせていただきます。

 

ブログ概要的な画面にも書いてますが、

・日常8割

・舞台の宣伝1割

・その他1割

という感じでやっていきます。

その他って何だろうね。

多分、創作意欲がわいて何か作って発表した時が「その他」じゃないかと思ってます。

Twitterの呟きから発展させた話を基本的に綴っていきます。

最近「140字じゃ収まらねぇ!!!!!」という日常エピソードが増えてきたので……。

衝動的に発信したことじゃ伝わらないことも多々あるし。

 

それでは自分のことについて。

円演劇研究所という場所で、役者と名乗れるようになるため平日週5、日々修行日々奮闘してます。

半ば生き急いでるような毎日ですが、社会的立ち位置はフリーターらしいです。

好きなことして生きてるとはいえそんな酷な。

もちろん、

「仕事は何やってんの?」と聞かれて

「無職です」と答えるわけにはいけないので、

空いた時間や土日にアルバイトしてます。

現在は派遣という形で様々な単発バイトしてます。

倉庫でとか、駅でのイベントとか。

色んなとこにいて色んなことやってます。

でも派遣だと不定期すぎるので、定職に

つくことにしました。

(アルバイトなのに定職と言っていいものかどうかわからんけど)

お酒売るお仕事です。

面接が受かり、もうじき働き始めます。

大好きな!!!!!

お酒に!!!!!

囲まれて!!!!!

働けるよ!!!!!

やったね!!!!!!!!!!

ただ、単発と違ってお給料がすぐに入らないのがちょっと辛いですが。

当たり前と言われれば引き下がるしかないですが。

趣味はたくさんあります。

本を読んだり書いたりすること、イラストを描くこと、手芸、ゲーム、カラオケ、などなど。

色々と想像して創造することが好きです。

舞台に立つことは、趣味というより、もはや生きる目的になってきてるのであえて除外しました。

また、下手の横好きですがダンスも最近好きになってきました。

決められた振りを踊るのも楽しいですが、音楽に合わせて自由に体動かす方が好きな気がします。

趣味の他に好きなものは、

干し梅、甘いお菓子、きゅうり、鶏肉です。

可愛いものにも目がなくて(もちろん食べる目的じゃなくて)、特にうさぎが好きです。

プロフィール画面もうさぎのぬいぐるみにしたんですけど、何故か横になっちゃってますね。

何でだろう、どうやったら直るんだろうこれ。

詳しい方がいたら教えて下さい…………。

 

1000字超えてしまったので、初っ端から長々と読ませるわけにはいかないと思いこの辺にします。

どうぞよろしくお願いします。